口腔崩壊で子供の歯がボロボロ。原因は貧困!

「虫歯予防に関する正しい知識」や「徹底した歯磨きの習慣」、「定期的な歯科検診」などにより、現在は昔に比べて虫歯になる子供の数がかなり減っています。
しかし、一方で、「口腔崩壊」と呼ばれるひどい虫歯で苦しむ子供がいるのが現実です。
乳歯であれば生え変わり後にきれいな歯に戻れますが、永久歯がひどい虫歯になったら義歯以外できれいな歯に戻すことができません。
人生80年として、約70年も自分の歯で生活できないという、かなり厳しい状況に追い込まれるのです。
そして、口腔崩壊になる原因とされているのが貧困です。
つまり、子供たち自身の責任ではないにもかかわらず、口腔崩壊になってしまっているのです。
口腔崩壊とは?
「口腔崩壊」とは、未治療の虫歯が10本以上ある状態です。
小学生の時に保健室に行くと、ひどい虫歯の写真が載せられたポスターが貼ってあったと思いますが、そのポスターを思い出すと、どのような状態か分かりやすいでしょう。
しっかり食べ物を噛めないので、栄養失調になりやすく、体の成長やあごの発達に影響します。
口腔崩壊の子供はどれくらいいるのか?
特に問題なのが、子供の歯で、2016年に兵庫県内の小中高・特別支援学校で行われた歯科検診の結果、全体の35%が口腔崩壊の状態であることが判明しました。
子供の虫歯は減っている状況なのに、3割以上が口腔崩壊である原因は、「貧困」や「一人親家庭」、「親の理解不足(ネグレクトなど)」とされています。
貧困世帯や一人親家庭は、仕事が忙しいので、子供の歯磨きや虫歯予防に気を使う時間がなく、その結果、子供の歯が虫歯でボロボロになってしまうのです。
高校生では、47%と約半分が口腔崩壊であり、永久歯がひどい虫歯になっていることを考えると、今後の治療費が心配です。
貧困が原因で口腔崩壊になり、さらに、口腔崩壊を治すのに高額な治療費が必要というとで、かなり悪い流れになってしまっています。
当然、そのまま大人になるため、大人の口腔崩壊も問題になっています。